武相高校vs金沢総合高校
20171119 @市立南高校 神奈川県横浜地区高校新人戦(関東大会1次予選)
2-1
常日頃から、練習の様子を見て、ひとりひとりの名前を覚えて、コミュニケーションを取って・・・というのが、私の高校サッカー部を撮るときのスタイルという事を以前書きました。
これを実行するとなると多くの学校に行くのは難しいので、数校に限られます。
応援するチームは、地区大会や練習試合も時間が許す限り足を運ぶようにしています。
今日は縁あって今応援させていただいているチーム、横浜の武相高校の公式戦です。
公式戦でも、地区大会なら、ピッチのすぐ横で撮影することが出来るので、長い望遠で狙わなくても、臨場感のある写真が撮れます。
今日はプロカメラマンが狙う特等席、ゴールポストの横で撮影させてもらいます。この位置からだと、ゴールに迫ってくる選手の顔を正面からとらえることができるので、迫力のある写真が撮れそうです。
最近は高校でも、人工芝のグラウンドも珍しくなくなりました。でも、実は、写真を撮るなら、土のグラウンドの方が、地面からの照り返しが、レフ板効果になるのか、より明るく綺麗に撮れます。
人工芝は、背景は綺麗なのですが、照り返しが暗く、日差しが強いと陽炎も立つのか、もやっとした締りのない写真になりがちで、実は難しいと感じています。
ただし、土のグラウンドで風が吹いた時の砂埃は、カメラの天敵なので要注意なのですが。
高校サッカーの主な公式戦は、春、新学期開始早々に開催される、関東大会、インターハイ、高円宮U-18リーグ、全国高校選手権で、今回の新人戦は、この関東大会へ続く1次予選の地区大会。各グループ4~5チームに分かれての総当たり。グループの1位が4月の関東大会2次予選にコマを進めることができます。3年生が引退して、来年の動向を占う、1・2年生にとっては最初の大切な公式戦になります。
武相高校は4試合のうち既に2勝をして、あと2試合。チームの目標は来年の選手権2次予選出場と、今年失ったK3の椅子を取り戻すこと。そのためにはこの地区予選を全勝で突破するのは絶対条件。こんなところで足踏みするわけにはいかないのです。
開始早々、FW11番高階選手が負傷退場するという不測の事態。心配でしたが、交代で入ったFW12番本多選手が直後に得点を決め良い流れに。1点リードのまま後半へ。
後半金沢総合のゴールが決まり、1-1に。
武相高校は攻めていながらも得点ができない嫌な流れ。
このままゲームセットかと思われたラストワンプレーで、右サイドからのロングパスがFW10番森田選手に渡り、そのままドリブルで持ち込んでゴール。その瞬間ホイッスルが鳴るという劇的な幕切れで、なんとか3連勝を上げることができました。
最後までよく守り締まった試合にしてくれた金沢総合高校の選手の頑張りも素晴らしかったです。
高校サッカーの地区大会にも、ちゃんとドラマがあり、選手や指導者の方の熱い思いがあります。
日頃の彼らを見てきたからこそ共感できる喜びや苦しみです。
確かにプロの試合は面白く良い写真も撮れるのですが、高校生の試合にはそれを凌駕する、ひたむきさや、無邪気で素直な喜び悔しさがあり、その感情がリアルに伝わって来るので、感動させられます。
3年という短い時間に懸命に美しい花を咲かせようと努力する彼らの、尊い時間を永遠に残してあげられるように、少しでも良い写真を撮ってあげたいと思っています。